オーストリア2、ウィーンウィーンオペラ座の前では、こうやって宮廷音楽師のカッコをしたお兄ちゃん達が、 観光客相手に本日の公演を案内している。 勧誘は結構しつこかったりする。それにチケットは高い。 よく「コンニチワ」と話し掛けられるので、 貧乏な旅人モリユは「ニーハオ」と応えて、 相手を恐縮させるというあくどい断わり方をしていた。 映画「第三の男」に出た観覧車。 かなり年代物で、この観覧車のカゴにはイスがない。 立って乗る。床は板張り。(ちょぴりコワイ) 映画の中では、 この観覧車が回る間に二人の男が強い口調で話し合うシーンなのだが、 ワタシの場合は 子供3人連れの外国人家族と乗り合わせ、子供らがあっちこっちの窓から 景色を見るため、その移動による揺れに恐怖するひとときであった。 さらにこの遊園地で、モリユはスゴイ乗り物に乗る。 メリーゴーランドである。 何がスゴイって、ホンモノの馬を使うところがスゴイ。 恰幅の良いおばちゃんが、真ん中にお立ち台のような丸い台の上に立つ。 右手にでっかいムチ、左手には幾本もの手綱。 その手綱の先には生きた馬がそれぞれスタンバイしている。 最初はビックリしてその「ホンモノメリーゴーランド」を凝視してたのだが、 そのうちおばちゃんが、ニコニコしながら 「どの子に乗るの?」 と聞いてくれた。まさか乗るとは考えもおよばなかったが、 せっかくなので挑戦してみた。一番大人しそうなお馬さんにした。 おばちゃんはワタシから30シリング(当時、約300円)を受け取り、 真ん中の台に戻って音楽を鳴らした。 そいでもって、右手のムチをブルン!!バシ!!ブルン!!バシ!!と、 勢い良く振り回し、左手の手綱を器用に捌いて馬をグルグル回らせた。 モリユ、生まれて初めての乗馬だった。(乗馬か?) この遊園地はウィーン北駅近くにある。プラータと呼ばれ、親しまれている。 ホイリゲ。 ウィーン郊外にはワイン農家直営の飲み屋が たくさんある。 一年モノの新酒をホイリゲと言い、 転じてそれを飲ませる飲み屋そのものを指すようである。 秋に出る「モースト」と呼ばれる濁りワインはとっても甘く、 油断するとかなり酔っぱらうので注意。 ウィーン市内からトラムに揺られて約40-50分、 モリユはいつもグリンツィンクという町のホイリゲに行く。 トラムの車窓から見えるウィーンの町の景色の移り変わりが楽しい。 |